こんにちは、広報部です。突然ですが、皆さんは「ウェルビーイング」という言葉をご存じでしょうか?厚生労働省は「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」と定義しています。なんだかとても難しそうな言葉です。これは簡単に言えば、「自分だけではなく、全員が幸福である状態を目指すこと」だと思います。
そんな「ウェルビーイング」を目指す、附属中で行われた取り組みが「私服week」&「colorful shirt day」です。この企画は制服検討ワーキングチームと校風づくり部の合同企画です。今回は、この二つの企画についてお届けします。
まずは「私服week」について。今まで生徒会は「私服day」という一日だけ私服登校日を作る企画を行ってきました。その企画後、「より長い期間で行ったほうが私服を導入した時の変化が分かりやすい」という生徒の声を受け、私服登校の日を一週間に伸ばしたのが「私服week」です。
また、その「私服week」の初日に「colorful shirt day」が実施されました。これは、「ピンクシャツデー」という海外で行われた運動の附属中バージョンです。「ピンクシャツデー」とは、カナダのある高校で起きたピンクシャツ運動に由来します。2007年、ピンクのシャツを着て登校した男の子がからかいや暴行を受けました。その話を聞いた上級生が「いじめなんて、もう、うんざりだ!」「アクションを起こそう!」と決意し、クラスメイトや学校の掲示板で「明日、一緒にピンクシャツを着よう」と呼びかけました。それから、この「ピンクシャツデー」は、「いじめ反対の意思表示をする日」となっているようです。現在、この運動は、約180の国や地域に広がり、世界的なキャンペーンになっています。このピンクシャツデーを参考に附属中では「colorful shirt day」を「どんな服を着ても、個性を認め合おう」という趣旨で実施しました。
この二つの企画について、生徒の声を紹介します。
今回の私服weekでは、制服を着るか私服を着るかで朝悩んだり、制服を着続けている人を見たりで、学校内での服装のあり方ついて考えることができました。私としては、動きやすく、体温調節ができるので私服がいいなと思っていたけれど、そうじゃない人も中にはいるということを知り、様々な意見を持つ人が学校にいることを前回とともに強く実感した1週間でした。1つ1つの意見を大事にできる学校にしたいと思います。
私服weekは自分にとってとても有意義なものになりました。自分は初めの2日は私服を着ていくのが恥ずかしくためらっていました。しかし、企画に参加している友人が多く3日目には私服を着ていくことができました。私服weekは期間が長く、少し抵抗がありましたが周りの協力的な姿勢に助けられ、自分の好きな服装で来ることができました。3年間着続けた制服を手放すのは少し抵抗感がありましたが、私服を着るとともに時代の変化を感じました。
私服を着ることについて、「体温調整」や「好きな服を着られる」という肯定的な意見もありましたが、否定的な意見も見受けられました。制服について「私服を着ていくことの恥ずかしさ」や「3年間来ていた制服への愛着」など制服を着ることに対する価値を問う意見や、「自分の着ている服に対して強い言葉をかけられた」という意見がありました。このように、私たち生徒一人一人が真剣に制服や私服のあり方について考えさせられる企画でした。
今回の企画は、制服検討ワーキングチームと校風づくり部がリーダーシップを発揮し、学校のよりよいあり方について、本気で検討して、実施した企画でした。全校生徒一人一人が考えていくことが、よりよい学校生活の実現につながるはずです。きっとそれが附属中学校の「ウェルビーイング」なのだと思います。新しいことにどんどんチャレンジし、生徒同士も互いに尊重し合える。そんな学校をみんなでつくっていきます。以上、広報部でした。